フェルマーの最終定理のよくある簡易的証明のポイント3X_その2

フェルマーの最終定理のよくある簡易的証明のポイントをご紹介しています。

 

 X^n + Y^n = Z^nで、 X,Y,Zが互いに素、n≧3が素数自然数

として矛盾を導きます。

 

この前の、

フェルマーの最終定理のよくある簡易的証明のポイント3_その1

からの続きです。

 

引き続きご説明を続けます。

 

[1] と同様にして、

 

[2] E'=Z+(-Y)-X と Z=C'+E', (-Y)=B'+E', X=A'+E' から

 ⇒ C'+B'=A', n|E', n*C'*B'|E'^n をご説明します。

 

E'=Z+(-Y)-Xとして、 Z=C'+E'、(-Y)=B'+E'、X=A'+E'と置くと、

C'+B'=A'になります。

 

なぜなら、
E'-Z=(-Y)-X=-C'
E'+Y=Z-X=-B'
E'-X=(Z-X)+((-Y)-X)=-A'
だから、-C'-B'=-A'になります。

Z^n+(-Y)^n=X^nなので、
(C'+E')^n+(B'+E')^n=(A'+E')^n

C'+B'=A'を代入すると、

 

両辺の(E’)^n以外の各項は、nCk*C'*B'を含み、

n|nCkだからn*C'*B'|E'^n

nは3以上の素数なので、n|E', rad(C')|E', rad(B')|E'
  
そして、{(E'^n)/n}は、ちょうどC',B'で割り切れることになります。

 

同様にして、

 

[3]  E"=Z+(-X)-Yと Z=C"+E", (-X)=A"+E", Y=B"+E" から

 ⇒ C"+A"=B", n|E", n*C"*A"|E"^n をご説明します。

 

E"=Z+(-X)-Yとして、 Z=C"+E"、(-X)=A"+E"、Y=B"+E"と置くと、

C"+A"=B"になります。

 

なぜなら、
E"-Z=(-X)-Y=-C"
E"+X=Z-Y=-A"
E"-Y=(Z-Y)+((-X)-Y)=-B"
だから、C"+A"=B"になります。
 
Z^n+(-X)^n=Y^nなので、
(C"+E")^n+(A"+E")^n=(B"+E")^n

C"+A"=B"を代入すると、


両辺の(E")^n以外の各項は、nCk*C"*A"を含み、

n|nCkだからn*C"*A"|E"^n

nは3以上の素数なので、n|E", rad(C")|E", rad(A")|E"
 
そして、{(E"^n)/n}は、ちょうどC",A"で割り切れることになります。

 

同様にして、

 

次の 

フェルマーの最終定理のよくある簡易的証明のポイント3_その3 へと続きます。