ガロア理論の要点は、以下の通りです。
(方程式の最小分解体) L ⊃ (中間体) M ⊃ (方程式の係数体) K
において、
(Lの不変群) Gal(L/L)={e},
(Mの不変群) Gal(L/M)=N,
(Kの不変群) Gal(L/K)=G
とすると、
{e} ⊂ N ⊂ G となります。
1.方程式の最小分解体Lは、その中間体Mのガロア拡大になる
⇒ 最小分解体Lの中間体Mに、ガロア群N=Gal(L/M)が定義できる
(ガロア対応)
2.方程式が代数的に解ける
⇒中間体Mが係数体Kの(原始)冪根拡大になる
⇒ ガロア群{e}=Gal(L/L) ⊂ N=Gal(L/M) ⊂ G=Gal(L/K)が、
正規部分群列 {e}◁N◁Gになり、
可解群になる
⇒正規部分群列の各剰余群N/{e},G/N=Gal(M/K)が巡回群になる
3.(正規部分群を持たない)単純群Nが可解群なら
⇒ その単純群Nは素数位数の巡回群である
4.n≧5次以上の方程式でガロア群Gがn次対称群Snとなるものがある
⇒ Gの正規部分群Nであるn次交代群Anは単純群である
5.n≧5次以上の交代群Anは単純群であるが、素数位数の巡回群ではない
⇒ n≧5次以上の対称群Snであるガロア群Gは可解群ではない
以上を理解するだけで十分だと思います。
なお、なにか疑問が起こったら、
下記の本が疑問に答えてくれるとおもいます。